東京高等裁判所 平成11年(ネ)4579号 判決 1999年9月20日
控訴人(一審被告補助参加人)
日動火災海上保険株式会社
右代表者代表取締役
相原隆
右訴訟代理人弁護士
高崎尚志
一審被告
細谷浩
被控訴人(原告)
渡邊進
同
渡邊千代
主文
一 本件控訴を却下する。
二 控訴費用は、控訴人の負担とする。
事実及び理由
一 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人らの請求を棄却する。
3 訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人らの負担とする。
二 当裁判所の判断
補助参加人は、補助参加の性質上、被参加人のために定められた控訴期間内に限り控訴を提起することができるにすぎないと解されるところ、本件記録によれば、原判決は、平成一一年七月二一日、浦和地方裁判所で言い渡され、同月二二日、原判決正本が一審被告訴訟代理人に送達されたことが認められるから、控訴期間は、一審被告の補助参加人である控訴人についても、同日から進行し、その二週間後の同年八月五日の経過により満了すると認められる。しかるに、本件控訴は、同年八月一〇日に提起されているから、本件控訴は、控訴期間徒過後の控訴であって不適法であり、その不備を補正することができない。
三 結論
よって、本件控訴は不適法であるから、民事訴訟法二九〇条により、口頭弁論を経ないで本件控訴を却下することとし、控訴費用の負担につき民事訴訟法六七条一項、六一条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官塩崎勤 裁判官小林正 裁判官萩原秀紀)